薬剤師のプライベート

趣味や勉強、生活について書いています。

生薬

木槿皮(もくきんぴ)

今日は木槿皮(もくきんぴ)の紹介です。 photoAC(https://www.photo-ac.com/)より 木槿皮(もくきんぴ)《処方名》木槿皮《基原植物》アオイ科木槿《薬用部分》枝皮や根皮《効能》水虫 先日、芙蓉の花を見ました。 その時に木槿も似た様な花だったと思い…

橘皮(きっぴ)

今日は橘皮(きっぴ)の紹介です。 橘皮(きっぴ)《処方名》橘皮《基原植物》ミカン科橘及びその他の同属植物《薬用部分》成熟果実の果皮《効能》悪心、嘔吐、げっぷ、みぞおちや胃のつかえ ミカン科の植物は理気薬として使用されているものが多く、青皮(…

鶏内金(けいないきん)

今日は鶏内金(けいないきん)の紹介です。 石上神宮にて 鶏内金(けいないきん)《処方名》鶏内金《基原植物》キジ科ニワトリ《薬用部分》砂嚢の角質内壁《効能》消化不良、おねしょなどに効果あり 生薬には動物由来のものもあります。 以前に紹介した亀も…

佩蘭(はいらん)

今日は佩蘭(はいらん)の紹介です。 佩蘭(はいらん)《処方名》佩蘭《基原植物》キク科フジバカマ《薬用部分》地上部分《効能》利尿作用、健胃作用 藤袴は乾燥させると桜餅のような匂いがするので、匂い袋などに活用されたりしています。 上記の写真は京都…

烏梅(うばい)

今日は烏梅(うばい)の紹介です。 烏梅(うばい)《処方名》烏梅《基原植物》バラ科ウメ《薬用部分》未成熟果実《効能》咳止め、下痢、糖尿病に伴う口の渇き、回虫による腹痛 上にあげている効能に対する処方は烏梅プラス、他の生薬が組み合わされています…

百合(びゃくごう)

今日は百合(びゃくごう)の紹介です。 百合(びゃくごう)《処方名》百合《基原植物》ユリ科ユリ属の植物(オニユリなど)《薬用部分》鱗茎《効能》肺を潤して咳を止める、気持ちを落ち着かせる 有名な漢方薬としては辛亥清肺湯に含まれています。 辛夷清肺…

蓮子(れんし)

今日は生薬シリーズの蓮子の紹介です。 蓮子は蓮の実のことです。 まず蓮の紹介から 蓮は水生植物で花期は7〜8月になります。 根茎はレンコンとして食用とされていることで有名ですね。 生薬としては上の写真の花托の中に入っている実を使います。 これが蓮…

紫花地丁(しかじちょう)

これは今年の春に撮ったスミレです。 これも生薬となります。 紫花地丁(しかじちょう)といい、全草を使います。 これは解毒作用があり、腫物に乾燥した全草をもんで貼り付けたり、煎じて飲んだりして使用します。 ただ、今回初めて知りましたが、 スミレには…

亀板(きばん)

これは少し前に撮った四天王寺の池の亀の写真です。 気持ちよさそうだけど、集合体恐怖症の人は苦手かもしれません。汗 亀も甲羅が生薬になっています。 リクガメ科Testudinidae クサガメ chinemys reevesiiの腹甲を 亀板(きばん)というそうです。 しかし…

石榴皮(せきりゅうひ)

これは去年の秋に撮ったザクロの木です。 今までに実がなっているところを見たことがなくて、初めて見ることができました。 ちなみにこの写真。 最初は逆光で真っ暗でしたが、iPhoneの写真編集でシャドウ、明るさ修正でかなり改善しました。 今まで逆光で取…

紫陽花(しようか)

少し前に撮った紫陽花です。 最近はお寺に行くと季節の花が綺麗に飾ってあるところが増えました。 実は紫陽花も生薬で、名前は”しようか”です。 民間薬として花の部分を風邪の時の熱や咳に使っていたようです。 身近にある植物でも調べると薬として利用して…

葛根湯って結構怖いなって思ったとき

「漢方薬ってあんまり効かないんじゃない?」 薬剤師として働いていると結構聞かれます。 確かに、成分を考えると元々草だし、葛根なんて秋の七草に出てくるくらい ポピュラーな植物。 でも、葛根湯は風邪、いわゆる急性期の疾患に使われることもあり、 効き…