西国三十三所九番 法相宗大本山興福寺(南円堂)
今日は先日お参りした西国三十三所九番南円堂を紹介します。
南円堂は、興福寺のお堂の一つであり、813年に藤原冬嗣が父の追善供養のために建立しました。興福寺は藤原氏の氏寺であり、春日大社は氏神であるため、この地域は藤原氏の信仰を集めた聖地とも呼べる場所でした。これほど広大な場所を藤原氏の聖地にすることができるくらいですから、当時どれほどの権力を持っていたのか明らかです。
興福寺は元々は山階寺というお寺でしたが、平城京遷都に伴って今の場所に移されました。その後、都が京都に移るわけですが、興福寺も移されるということはなく、奈良の地にとどまることになりました。
しかし、春日大社の方は御祭神を勧請して大原野神社を建立し、春日詣も大々的に行われていました。そんな中で興福寺も本地垂迹説の下、春日大社と共に発展し、平城の頃と変わらず特別なお寺として大切にされています。
藤原氏の衰退の後も奈良の地において強い力を持っており、寺社勢力として存続していましたが、明治の廃仏毀釈によって一度事実上消滅することとなりました。
しかしその後復興して現在に至ります。今でも1月2日には「日供始式並興福寺貫首社参式」という行事があり、春日大社の神前で興福寺の僧侶が国家国民安寧の祈願の読経をします。かつて春日大社と興福寺が藤原氏の聖地であった名残を今に伝えています。
南円堂の情報は興福寺のホームページからイベントや寺院の情報などをすぐに調べることできます。
南円堂の場所
興福寺はJR奈良駅からは徒歩15分、近鉄奈良駅からは徒歩5分になります。
南円堂のおすすめ交通手段
電車でも車でもアクセスしやすいお寺です。
電車の場合は近鉄でもJRでも徒歩で無理なくアクセスできる範囲内で、近隣はならまちや春日大社もあって観光スポットなので一日ゆっくり散策するのもおすすめです。
車の場合は興福寺参拝者用の駐車場(期間により値段変動。だいたい千円くらい)の他にもコインパーキングもあります。
南円堂の拝観料
南円堂は拝観料が無料です。(基本的にいつも外から拝むだけですが、昨年1日だけ開扉されました)
国宝館、東金堂、中金堂内の拝観は有料でそれぞれかかります。
南円堂の観音様
こちらの観音様は西国三十三所唯一の不空羂索観世音菩薩様です。
南円堂の御朱印
これは太字バージョンの御朱印。
御詠歌バージョン御朱印。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
本日の勉強範囲:表裏双解剤